現在の日本で「AMR(薬剤耐性菌)」に感染する人は、どの場面でどれくらい発生しているのでしょうか?

細菌感染症

Copilot AIに問いかけて以下の情報を得ました。

結論から言うと:

  • 日本では AMR 感染の大半は「医療機関内(入院中)」で発生している
  • 地域(自宅で生活している人)での AMR 感染は存在するが、医療機関内より圧倒的に少ない
  • ただし、日本全体で「どれくらいが院内感染・市中感染か」を正確に数値化した公的統計は存在しません → そのため、JANIS(日本の院内感染サーベイランス)や NAOR(日本AMR One Health Report)のデータから推定する形になります。

🇯🇵 日本の AMR 感染の現状(データに基づく推定)

日本の AMR 監視の中心は JANIS(Japan Nosocomial Infections Surveillance)で、これは名前の通り「院内感染」を対象とした巨大データベースです。 → つまり、日本の AMR データの大部分は 入院患者から採取された検体に基づいています。

JANIS は「日本最大級の AMR 監視システム」とされ、2011〜2016年のデータを用いた研究でも、AMR の発生は主に医療機関内で検出されているそうです。

また、厚労省の NAOR 2023 でも、AMR の状況は主に医療機関のデータに基づいています。

推定される傾向(医療機関内)

  • AMR 感染者の大多数は入院中に検出される
  • 特に高齢者や基礎疾患のある人が多い
  • 医療機関内での抗菌薬使用量が多いことが背景

市中での AMR 感染(例:市中 MRSA、耐性大腸菌など)は存在しますが、 日本では市中感染の割合を全国レベルで数値化したデータは存在しません。

ただし、NAOR 2023 の「ヒトの AMR 状況」では、 市中で採取された検体の AMR は医療機関内より明らかに少ないことが示唆されています。

推定される傾向(市中)

  • 市中で AMR 感染が起きることはあるが、医療機関内より圧倒的に少ない
  • 市中での耐性菌は「保菌(持っているだけ)」が多く、実際の感染症として発症する割合は低い

日本全体の AMR 感染者数(参考)

2021 年の推計では:

  • AMR による死亡:17,400 人(推定)
  • AMR 関連死亡:83,900 人(推定)

ただし、これらは「死亡者数」であり、 市中 vs 医療機関内の割合は公表されていません。

病院では以下の条件が重なるため、AMR が発生しやすい環境になります。

  • 抗菌薬の使用量が多い
  • 高齢者・重症者・免疫低下者が多い
  • 侵襲的処置(点滴、カテーテル、手術)が多い
  • 多くの患者が密集している
  • 耐性菌を持つ患者が紹介されてくる

これは日本だけでなく、世界共通の傾向です。

  • 日本の AMR データの大部分は病院由来(JANIS)
  • 市中のデータはほとんど存在しない
  • 高齢者の AMR 関連死亡が圧倒的に多い(70歳以上が最多)
  • 病院での抗菌薬使用量が高い

以上の理由から、AMR 感染者の大多数は病院で発生していると考えるのが妥当です。

「病院は AMR で充満している」のか?

いいえ。そうではありません。

正確には:

  • 病院は AMR が「検出されやすい場所」
  • 病院は AMR が「発生しやすい環境」
  • しかし、病院全体が AMR で満ちているわけではない
  • 日本の医療機関は感染対策を徹底しており、AMR の拡散を抑える仕組みがある

つまり、

病院は AMR のリスクが高い場所だが、無秩序に広がっているわけではない

というのが正確な理解です。

日本では “多くの新規 AMR 感染者は、入院をきっかけに AMR に感染する” と考えられています。

ただし、これは「病院が危険」という意味ではなく、

  • 重症者・高齢者・免疫低下者が集まる
  • 抗菌薬が多く使われる
  • 侵襲的処置(点滴・カテーテル)が多い

という「AMR が発生しやすい環境」が病院に集中しているためです。

つまり、

病院は AMR が“発生しやすい場所”であり、 新規感染者の多くは入院中に発生している。

というのが、現在の日本のデータから導ける最も正確な理解です。

菌種主な場所特徴危険度
MRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)病院(院内)傷口・肺炎・血流感染高い
ESBL 産生大腸菌市中・病院どちらも尿路感染症の原因中〜高
CRE(カルバペネム耐性腸内細菌)病院(重症者)最強クラスの耐性菌非常に高い

この3つを押さえれば、日本の AMR の 80% を理解できます。

1. MRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)

■ どこに多い?

  • 圧倒的に病院
  • 特に高齢者施設・長期入院患者

■ なぜ問題?

  • 傷口、肺炎、血流感染を起こす
  • 高齢者・免疫低下者では重症化しやすい

■ 市中にもいる?

  • 市中 MRSA(CA-MRSA)は存在するが、日本では少ない

2. ESBL 産生大腸菌(ESBL-E)

■ どこに多い?

  • 市中にも病院にもいる
  • 日本では市中での保菌率が上昇している

■ なぜ問題?

  • 尿路感染症の原因として非常に多い
  • 抗菌薬が効きにくい

■ 感染経路

  • 接触(手指)
  • 食品(鶏肉など)
  • 家庭内での伝播もある

3. CRE(カルバペネム耐性腸内細菌)

■ どこに多い?

  • 病院(特に重症者)
  • ICU、長期入院、カテーテル使用者

■ なぜ問題?

  • 最強クラスの耐性菌
  • 有効な抗菌薬がほとんどない
  • 一度広がると制御が難しい

■ 感染経路

  • 接触
  • 医療器具
  • 飛沫で広がることもある

✔ 市中で多い:

  • ESBL 産生大腸菌

✔ 病院で多い:

  • MRSA
  • CRE

✔ 病院は AMR が「発生しやすい」「検出されやすい」

→ 入院をきっかけに AMR が発生するのは自然な流れ

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